肺癌診療
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Ⅰ.肺癌の診断
1 検出方法
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ1 | 肺癌の検出に胸部X 線と胸部CT は有用か? | 肺癌の検出に胸部X 線と胸部CT を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | D |
CQ2 | ハイリスク群を対象とした肺門部肺癌の検出に,喀痰細胞診は有用か? | ハイリスク群では肺門部肺癌の検出に喀痰細胞診を行うよう勧められる。〔推奨の強さ:1,合意率:83%〕 | C |
CQ3 | 肺癌の検出に,PET/CT 検査は有用か? | 肺癌の検出にPET/CT 検査は行わないよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:94%〕 | C |
CQ4 | 肺癌の検出に,腫瘍マーカーは有用か? | 肺癌の検出に腫瘍マーカーは行わないよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:67%〕 | D |
2 質的画像診断
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ5 | 高分解能CT で肺癌かどうか判断できない結節に,造影CT やMRI,FDG–PET/CT を行うことは有用か? |
|
C |
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C | ||
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C | ||
CQ6 | 画像診断で肺癌を否定できない結節に,経過観察を行うことは有用か? | 高分解能CT を用いて結節の性状や肺癌の危険因子の有無に基づいて,適切な観察期間で経過観察を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:94%〕 | C |
3 確定診断
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ7 | 中枢気道病変が疑われる症例に,気管支鏡検査は勧められるか? | 中枢気道病変が疑われる症例に,気管支鏡検査を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ8 | 中枢気道の前浸潤性病変や早期癌が疑われる症例に,自家蛍光(autofluoresense)観察/ 狭帯域光観察(narrow band imaging)は勧められるか? |
|
C |
|
C | ||
CQ9 | 肺癌を疑う肺末梢病変に,経気管支生検は勧められるか? | 経気管支生検を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ10 | 肺末梢病変の経気管支生検に,ラジアル型EBUS は勧められるか? | ラジアル型EBUS を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:67%〕 | B |
CQ11 | 肺末梢小型病変の経気管支生検に,仮想気管支鏡ナビゲーションは勧められるか? | 仮想気管支鏡ナビゲーションを行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:79%〕 | A |
CQ12 | 肺癌を疑う肺末梢病変に,経皮針生検は勧められるか? | 肺癌を疑う肺末梢病変,特に小型病変で経気管支生検による診断が困難な症例に対しては,空気塞栓や胸膜播種などの重篤な合併症の可能性を考慮のうえで,CT ガイド経皮針生検を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:84%〕 | C |
CQ13 | 肺癌を疑う肺末梢病変に,外科的生検は勧められるか? | 胸腔鏡,開胸による生検は,気管支鏡や経皮針生検と比較して侵襲が大きいため,その必要性を十分に考慮したうえで行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:95%〕 | D |
4 病理・細胞診断
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ14 | 肺癌の組織診断およびバイオマーカー診断を行ううえで,望ましい検体はどのようなものか? | 肺癌の組織診断およびバイオマーカー診断を行うためには,規定通りに固定され,腫瘍細胞を含む組織量と腫瘍細胞含有率が十分で,かつ腫瘍細胞が挫滅していない検体を用い,古い検体を用いる際は保存状態を確認したうえで用いることを推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:90%〕 | C |
CQ15 | 原発性肺癌のバイオマーカー検索に,細胞診検体は有用か? | 原発性肺癌のバイオマーカー検索に適した検体として,細胞診検体を使用することを提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:86%〕 | D |
CQ16 | 原発性肺癌の組織型診断に,免疫組織化学的染色(免疫染色)は有用か? |
〈生検検体〉
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D |
〈手術検体〉
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D | ||
CQ17 | 臨床的,形態学的に転移性の可能性がある場合には,免疫染色が有用か? | 形態学的に鑑別が困難な場合は行うことを推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:90%〕 | D |
CQ18 | 術前未診断の主病巣に対して,術中迅速診断は有用か? | 腫瘍型や診断の目的によって正診率が異なるが,良悪性の判定等には一般に有用であり,推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:71%〕 | D |
CQ19 | 術中胸腔内洗浄細胞診は有用か? | 術中に胸腔内洗浄細胞診を行うことを提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:61%〕 | C |
5 病期診断
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ20 | T 因子診断のために,必要な検査は何か? |
|
C |
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C | ||
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C | ||
CQ21 | N 因子診断のために,必要な検査は何か? |
|
A |
|
C | ||
|
A | ||
|
C | ||
CQ22 | M 因子診断のために,必要な検査は何か? |
|
A |
|
B |
6 分子診断
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ23 | 治療方針を決めるための,分子診断の項目は何か? |
|
A |
|
B | ||
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A | ||
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D | ||
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B | ||
CQ24 | 非小細胞肺癌の治療方針決定のために行う分子診断は,検査項目に優先順位をつけるか? | 検査項目に優先順位をつけず,同時に行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:68%〕 | D |
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Ⅱ.非小細胞肺癌(NSCLC)
1 外科治療
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ1 | 手術適応決定には,呼吸機能評価(spirometry)や循環機能評価(安静時心電図)をはじめ,血液・生化学所見や年齢などを総合的に評価・検討することが必要か? | 術前呼吸機能・循環機能をはじめ総合的に評価・検討を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ2 | 臨床病期Ⅰ-Ⅱ期非小細胞肺癌で標準手術可能な患者には,外科切除が勧められるか? | 臨床病期Ⅰ-Ⅱ期非小細胞肺癌で標準手術可能な患者には,外科切除を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ3 | 臨床病期Ⅰ-Ⅱ期非小細胞肺癌で外科切除可能な患者に対する術式は,肺葉以上の切除を行うべきか? | 臨床病期Ⅰ-Ⅱ期非小細胞肺癌で外科切除可能な患者に対する術式は,肺葉以上の切除を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | B |
CQ4 | 臨床病期ⅠA 期,最大腫瘍径2 cm 以下の非小細胞肺癌に対して,縮小手術(区域切除または楔状切除)を行うよう勧められるか? | 臨床病期ⅠA 期,最大腫瘍径2 cm 以下の非小細胞肺癌に対して,縮小手術(区域切除または楔状切除)は行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:100%〕 | C |
CQ5 | 臨床病期Ⅰ期非小細胞肺癌で外科治療が可能であるが,肺葉切除以上の切除が不可能な患者に,縮小手術(区域切除または楔状切除)を行ってもよいか? | 臨床病期Ⅰ期非小細胞肺癌で外科治療が可能であるが,肺葉切除以上の切除が不可能な患者に,縮小手術(区域切除または楔状切除)を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:66%〕 | C |
CQ6 | 臨床病期ⅢA 期非小細胞肺癌の治療方針は,呼吸器外科医,内科医,放射線治療医を含めた集学的治療グループで検討すべきか? | 臨床病期ⅢA 期非小細胞肺癌の治療方針は,呼吸器外科医を含めた集学的治療グループでの検討を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ7 | 臨床病期ⅢA 期N2 非小細胞肺癌のN2 診断は,組織学的に確認すべきか? | 臨床病期ⅢA 期N2 非小細胞肺癌の診断は,組織学的に確認を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ8 | 臨床病期ⅢA 期T4N0-1 非小細胞肺癌に対して,外科切除を行うよう勧められるか? | 臨床病期ⅢA 期T4N0-1 非小細胞肺癌に対して,外科切除を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:63%〕 | D |
CQ9 | 切除可能な非小細胞肺癌に対しては,肺門縦隔リンパ節郭清を行い,病理学的評価を行うべきか? | 肺門縦隔リンパ節郭清を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | B |
CQ10 | 臨床病期T3N0-1M0 の胸壁浸潤非小細胞肺癌には,胸壁合併切除を行うよう勧められるか? | 臨床病期T3N0-1M0 の胸壁浸潤非小細胞肺癌には,胸壁合併切除を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ11 | 心膜に浸潤した臨床病期T3N0-1M0 の非小細胞肺癌には,合併切除を行うよう勧められるか? | 心膜に浸潤した臨床病期T3N0-1M0 非小細胞肺癌には合併切除を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ12 | 肺全摘を避けて,気管支・肺動脈形成を行うべきか? | 肺全摘を避けて,気管支・肺動脈形成を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ13 | 同一肺葉内結節で転移(PM1)もしくは多発肺癌を疑うcN0 症例において,手術を行うべきか? | 同一肺葉内結節で転移(PM1)もしくは多発肺癌を疑うcN0 症例において,手術を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | D |
CQ14 | 他肺葉内結節で,多発原発性肺癌を疑う症例において,手術を行うべきか? | 他肺葉内結節で,多発原発性肺癌を疑う症例においては,手術を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:78%〕 | D |
CQ15 | 他肺葉内結節で,肺内転移(PM2,3)を疑う症例において,手術を行うべきか? | 肺内転移(PM2,3)を疑う症例においては,手術を行わないよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:89%〕 | D |
CQ16 | 異時性多発肺癌に対しては,耐術能があれば外科治療を行ってもよいか? | 異時性多発肺癌に対しては,耐術能があれば外科治療を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:89%〕 | D |
CQ17 | 臨床病期Ⅰ期非小細胞肺癌に対して,胸腔鏡補助下肺葉切除を行ってもよいか? | 胸腔鏡補助下肺葉切除を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:67%〕 | B |
CQ18 | 臨床病期Ⅰ期非小細胞肺癌に対して,ロボット支援下肺葉切除を行ってもよいか? | 臨床病期Ⅰ期非小細胞肺癌に対して,ロボット支援下肺葉切除を推奨するだけの根拠が明確ではない。〔推奨度決定不能〕 | |
CQ19 | 外科切除後の非小細胞肺癌に対しては,定期的な経過観察を行うべきか? | 外科切除後の非小細胞肺癌に対しては定期的な経過観察を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ20 | 非小細胞肺癌術後の患者は,禁煙を行うべきか? | 非小細胞肺癌術後の患者に対しては,禁煙を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ21 | 切除可能な低悪性度腫瘍(カルチノイド,粘表皮癌,腺様嚢胞癌)は,非小細胞肺癌に準じた外科治療を行うべきか? | 切除可能な低悪性度腫瘍(カルチノイド,粘表皮癌,腺様嚢胞癌)に対しては,非小細胞肺癌に準じた外科治療を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
2 光線力学的治療法
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ22 | 中心型早期肺癌に光線力学的治療法(PDT)は勧められるか? | 中心型早期肺癌の中で,腫瘍全体にレーザー照射が可能な長径1.0 cm 以下の病巣を対象に行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:64%〕 | C |
3 放射線治療基本的事項
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ23-1 | 肺癌胸部放射線治療計画はCT を用いた3 次元治療計画を行うことが勧められるか? | 少なくともCT を用いた3 次元治療計画を行い,3 次元的な線量分布図およびDVH を常に検討するよう勧められる。〔推奨の強さ:1,合意率:94%〕 | C |
CQ23-2 | 肺癌胸部放射線治療計画において,呼吸性移動対策を講じることが勧められるか? | 胸部放射線治療計画において,腫瘍の呼吸による動きを評価し,その程度に応じた呼吸性移動対策を講じることを推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:61%〕 | C |
CQ24 | 放射線治療の品質管理は勧められるか? | 放射線治療では,品質管理を適切に行うよう勧められる。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
4 周術期
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ25 | 臨床病期Ⅰ-ⅢA 期に対して,術前プラチナ製剤併用療法は勧められるか? |
|
C |
|
C | ||
CQ26 | 切除可能な臨床病期ⅢA 期(N2)に対して,術前化学放射線療法は勧められるか? | 切除可能な臨床病期ⅢA 期(N2)に対して,術前化学放射線療法を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:68%〕 | C |
CQ27 | 病変全体径>2 cm の術後病理病期ⅠA/ⅠB/ⅡA 期(第8 版)完全切除,腺癌症例に対して,テガフール・ウラシル配合剤療法は勧められるか? | 病変全体径>2 cm の術後病理病期ⅠA/ⅠB/ⅡA 期(第8 版)完全切除,腺癌症例に対して,テガフール・ウラシル配合剤療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:85%〕 | A |
CQ28 | 病変全体径>2 cm の術後病理病期ⅠA/ⅠB/ⅡA 期(第8 版)完全切除,非腺癌症例に対して,テガフール・ウラシル配合剤療法は勧められるか? | 病変全体径>2 cm の術後病理病期ⅠA/ⅠB/ⅡA 期(第8 版)完全切除,非腺癌症例に対してテガフール・ウラシル配合剤療法を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:100%〕 | C |
CQ29 | 術後病理病期Ⅱ-ⅢA 期(第8 版)完全切除例に対して,シスプラチン併用化学療法は勧められるか? | 術後病理病期Ⅱ-ⅢA 期(第8 版)完全切除例に対して,シスプラチン併用化学療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:95%〕 | A |
CQ30 | EGFR遺伝子変異陽性の術後病理病期Ⅱ-ⅢA期完全切除例に対して,EGFRチロシンキナーゼ阻害薬は勧められるか? |
|
|
|
|||
CQ31 | 術後病理病期Ⅰ-Ⅱ期完全切除例に対して,術後放射線療法は勧められるか? | 術後病理病期Ⅰ-Ⅱ期完全切除例に対して,術後放射線療法は行わないよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | A |
CQ32 | 術後病理病期Ⅲ期(N2)完全切除例に対して,術後放射線療法は勧められるか? | 術後病理病期Ⅲ期(N2)完全切除例に対して,術後放射線療法は考慮してもよいが,行うよう勧めるだけの根拠が明確ではない。〔推奨度決定不能〕 |
5 Ⅰ-Ⅱ期非小細胞肺癌の放射線療法
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ33 | 医学的な理由で手術ができないⅠ-Ⅱ期非小細胞肺癌に対して,根治的放射線治療は勧められるか? | 医学的な理由で手術ができないⅠ-Ⅱ期非小細胞肺癌には,根治的放射線治療の適応があり,行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ34 | 切除可能なⅠ-Ⅱ期非小細胞肺癌に対して,根治的放射線治療は勧められるか? |
|
C |
|
C | ||
CQ35 | 医学的な理由で組織診(もしくは細胞診)および手術ができない臨床的に原発性肺癌と診断された孤立性肺腫瘍(組織未確定)に対して,根治的放射線治療は勧められるか? | 臨床的に原発性肺癌と診断された孤立性肺腫瘍(組織未確定)に対して,根治的放射線治療を行うよう勧めるだけの根拠が明確ではない。〔推奨度決定不能〕 | |
CQ36 | Ⅰ期非小細胞肺癌の根治的放射線治療における適切な照射法は何か? | 線量の集中性を高める高精度放射線照射技術を用いることを推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | B |
6 Ⅲ期非小細胞肺癌・肺尖部胸壁浸潤癌
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ37 | 切除不能局所進行非小細胞肺癌,全身状態良好(PS 0-1)の患者に対して,化学放射線療法は勧められるか? | 切除不能局所進行非小細胞肺癌,全身状態良好(PS 0-1)の患者に対して,化学放射線療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | A |
CQ38 | 切除不能局所進行非小細胞肺癌,全身状態が良好(PS 0-1)な患者の化学放射線療法における放射線療法の最適なタイミングとしては,化学療法との同時併用が勧められるか? | 切除不能局所進行非小細胞肺癌,全身状態が良好(PS 0-1)な患者の化学療法と放射線療法の併用時期は,同時併用を行うことを推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | A |
CQ39 | 化学放射線療法においてプラチナ製剤と第三世代以降の細胞傷害性抗癌薬併用を勧められるか? | 化学放射線療法においてプラチナ製剤と第三世代以降の細胞傷害性抗癌薬を併用した治療を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:2,合意率:94%〕 | A |
CQ40 | 切除不能局所進行非小細胞肺癌,シスプラチン一括投与が不適な高齢者に対して,連日カルボプラチン投与による化学放射線療法は勧められるか? | 切除不能局所進行非小細胞肺癌,シスプラチン一括投与が不適な高齢者に対して,連日カルボプラチン投与による化学放射線療法を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:62%〕 | B |
CQ41-1 | 同時化学放射線療法後に異なる細胞傷害性抗癌薬に変更して地固め化学療法を行うよう勧められるか? | 同時化学放射線療法後に,異なる細胞傷害性抗癌薬に変更しての地固め化学療法は行わないよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | B |
CQ41-2 | 同時化学放射線療法後に,免疫チェックポイント阻害薬による地固め療法を行うよう勧められるか? | 同時化学放射線療法後に,デュルバルマブによる地固め療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:75%〕 | B |
CQ42 | 化学療法併用時の適切な照射法は何か? |
|
A |
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B | ||
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B | ||
CQ43 | 切除不能のⅢ期非小細胞肺癌で化学療法併用不能なものに対して,放射線単独療法は勧められるか? | 放射線単独療法を行うよう勧められる。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ44 | 放射線治療単独時の適切な照射法は何か? | 通常分割照射で少なくとも60 Gy を用いるよう勧められる。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | A |
CQ45 | 切除可能な肺尖部胸壁浸潤癌(臨床病期T3-4N0-1)に対して,どのような治療が勧められるか? | 術前化学放射線療法後に外科治療を実施する集学的治療を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:92%〕 | C |
7 Ⅳ期非小細胞肺癌
総論.Ⅳ期非小細胞肺癌における薬物療法の意義とサブグループ別の治療方針
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ46 | 全身状態良好(PS 0-1)なドライバー遺伝子変異/転座陽性例に対する最適な一次治療は何か? | ドライバー遺伝子(EGFR,ALK,ROS1,BRAF,MET,RET)変異/転座を有するPS 0-1 の患者に,それぞれの遺伝子変異/転座を標的とするキナーゼ阻害薬の治療を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | A |
CQ47 | PS 2-4 のドライバー遺伝子変異/転座陽性例に対する最適な一次治療は何か? |
|
C |
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C | ||
CQ48 | 75 歳以上のドライバー遺伝子変異/転座陽性例に対する最適な一次治療は何か? | ドライバー遺伝子(EGFR,ALK,ROS1,BRAF,MET,RET)変異/転座を有する75 歳以上の患者に,それぞれの遺伝子変異/転座を標的とするキナーゼ阻害薬の治療を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:96%〕 | C |
CQ49 | ドライバー遺伝子変異/ 転座陽性例に細胞傷害性抗癌薬は勧められるか? | ドライバー遺伝子変異/転座陽性例の患者においても,ドライバー遺伝子変異/転座のない患者で推奨される細胞傷害性抗癌薬の治療をいずれかのタイミングで行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | A |
CQ50 | ドライバー遺伝子変異/転座陽性例に細胞傷害性抗癌薬と免疫チェックポイント阻害薬を併用した治療は勧められるか? | ドライバー遺伝子変異/転座陽性の患者にプラチナ製剤併用療法と免疫チェックポイント阻害薬を併用した治療を行うよう勧めるだけの根拠が明確ではない。〔推奨度決定不能〕 | |
CQ51 | ドライバー遺伝子変異/ 転座陽性例に免疫チェックポイント阻害薬単独療法は勧められるか? | ドライバー遺伝子変異/転座陽性例の患者に免疫チェックポイント阻害薬単独療法を勧めるだけの根拠が明確ではない。〔推奨度決定不能〕 | |
CQ52 | PS 0-1の場合,一次治療としてどの治療法が勧められるか?* |
|
B |
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A | ||
|
A | ||
|
B | ||
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A | ||
CQ53 | PS 2 の場合,一次治療としてどの治療法が勧められるか? |
|
C |
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|||
CQ54 | PS 3-4 の場合,一次治療としてどのEGFR-TKI が勧められるか? | ゲフィチニブ単剤療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:75%〕 | C |
CQ55 | PS 0-1 の場合,一次治療としてEGFR-TKI が勧められるか? |
|
C |
|
C | ||
|
D | ||
CQ56 | 一次治療EGFR-TKI*耐性または増悪後のT790M 変異陽性例に対する最適な二次治療は何か? | オシメルチニブ単剤療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | B |
CQ57 | PS 0-1 の場合,一次治療としてどのALK-TKI が勧められるか?* |
|
A |
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B | ||
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B | ||
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B | ||
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|||
CQ58 | PS 2-4 の場合,一次治療としてどのALK-TKI が勧められるか? | アレクチニブ単剤療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ59 | 一次治療ALK-TKI 耐性または増悪後のPS 0-2 に対する最適なALK-TKI は何か?* |
|
C |
|
C | ||
|
C | ||
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C | ||
CQ60 | ROS1 融合遺伝子陽性にROS1-TKI は勧められるか? |
|
C |
|
C | ||
CQ61 | BRAF 遺伝子変異陽性にダブラフェニブ+トラメチニブは勧められるか? | ダブラフェニブ+トラメチニブ併用療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:69%〕 | C |
CQ62 | MET 遺伝子変異陽性にMET-TKI は勧められるか? | MET-TKI単剤療法(テポチニブ,カプマチニブのいずれか)を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:92%〕 | C |
CQ63 | RET 融合遺伝子陽性にセルペルカチニブは勧められるか? | セルペルカチニブ単剤療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:77%〕 | C |
CQ64 | NTRK 融合遺伝子陽性*にTRK-TKI は勧められるか? | TRK-TKI 単剤療法(エヌトレクチニブ,ラロトレクチニブのいずれか)を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:71%〕 | D |
CQ65 | KRAS 遺伝子G12C 変異陽性にソトラシブは勧められるか? | 二次治療*以降でソトラシブ**単剤療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:67%〕 | C |
CQ66 | 全身状態良好(PS 0-1)なPD-L1 高発現*に対する一次治療において薬物療法は勧められるか? |
|
A |
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B | ||
|
C | ||
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C | ||
CQ67 | PS 2 のPD-L1 高発現*に対する一次治療において薬物療法は勧められるか? |
|
A |
|
B | ||
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D | ||
|
|||
CQ68 | ドライバー遺伝子変異/ 転座陰性,PD-L1 TPS 50%未満,もしくは不明のPS 0-1,75 歳未満に対する一次治療において細胞傷害性抗癌薬は勧められるか? | プラチナ製剤と第三世代以降の細胞傷害性抗癌薬を併用した治療を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:93%〕 | A |
CQ69 | ドライバー遺伝子変異/転座陰性,PD-L1 TPS 50%未満,もしくは不明のPS 0-1,75 歳以上に対する一次治療において細胞傷害性抗癌薬は勧められるか? |
|
A |
|
A | ||
CQ70 | ドライバー遺伝子変異/ 転座陰性,PD-L1 TPS 50%未満,もしくは不明のPS 2 に対する一次治療において細胞傷害性抗癌薬は勧められるか? |
|
A |
|
B | ||
CQ71 | プラチナ製剤併用療法を受ける場合に免疫チェックポイント阻害薬を併用した治療は勧められるか? |
|
B |
|
C | ||
|
|||
CQ72 | ドライバー遺伝子変異/転座陰性,PD-L1 TPS 50%未満,PS 0-1 に対する一次治療において免疫チェックポイント阻害薬は勧められるか?* |
|
C |
|
C | ||
|
C | ||
CQ73 | プラチナ製剤併用療法を受ける場合の推奨される投与期間は? | プラチナ製剤併用療法のプラチナ製剤投与期間を6 サイクル以下とするよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ74 | プラチナ製剤併用療法を受ける場合にベバシズマブの上乗せは勧められるか? |
|
A |
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C | ||
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D | ||
CQ75 | プラチナ製剤併用療法を受ける場合にネシツムマブの上乗せは勧められるか? | 扁平上皮癌のPS 0-1 症例に対して,シスプラチン+ゲムシタビンにネシツムマブを併用した治療を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:96%〕 | B |
CQ76 | プラチナ製剤併用療法を受ける場合に維持療法は勧められるか? | 非扁平上皮癌に対してプラチナ製剤+ペメトレキセド併用療法4サイクル後,病勢進行を認めず毒性も忍容可能な症例に対してペメトレキセドによる維持療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | B |
CQ77 | PS 3-4 の患者(ドライバー遺伝子変異/ 転座陰性もしくは不明,PD-L1 発現は問わない)に薬物療法は勧められるか? | 薬物療法を行わないよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | D |
CQ78 | 一次治療耐性または進行例,PS 0-2,免疫チェックポイント阻害薬未使用例に対する二次治療において薬物療法は勧められるか? |
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A |
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A | ||
CQ79 | PS 0-2 に対して二次治療以降で推奨される細胞傷害性抗癌薬は何か? | ドセタキセル±ラムシルマブ療法,ペメトレキセド単剤療法,S-1 単剤療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | A |
CQ80 | 二次治療でドセタキセルを用いる場合にラムシルマブの併用は推奨されるか? |
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B |
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D | ||
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D |
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Ⅲ.小細胞肺癌(SCLC)
1 限局型小細胞肺癌(LD-SCLC)
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ1 | 臨床病期Ⅰ-ⅡA 期(第8 版)の小細胞肺癌に外科治療は勧められるか? | 臨床病期Ⅰ-ⅡA 期(第8 版)の小細胞肺癌に対して,外科治療を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:90%〕 | C |
CQ2 | 小細胞肺癌の完全切除例に対して,追加の治療は勧められるか? | 小細胞肺癌の完全切除例に対して,プラチナ製剤併用療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ3 | 医学的な理由で手術ができない臨床病期Ⅰ-ⅡA 期(第8 版)の小細胞肺癌の放射線照射法として,定位照射は勧められるか? | 医学的な理由で手術ができない臨床病期Ⅰ-ⅡA 期(第8 版)の小細胞肺癌の放射線照射法として,定位照射を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:89%〕 | D |
CQ4 | 限局型小細胞肺癌(PS 0-2)において,化学放射線療法は勧められるか? | 限局型小細胞肺癌(PS 0-2)に対して,化学放射線療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | A |
CQ5 | 限局型小細胞肺癌(PS 0-2)の化学放射線療法における放射線治療のタイミングは,早期同時併用が勧められるか? | 限局型小細胞肺癌(PS 0-2)の化学放射線療法における放射線治療は,早期同時併用を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | B |
CQ6 | 限局型小細胞肺癌(PS 0-2)に対する放射線照射法は,通常照射法と加速過分割照射法のどちらが勧められるか? | 限局型小細胞肺癌(PS 0-2)に対する放射線照射法は,加速過分割照射法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | B |
CQ7 | 限局型小細胞肺癌(PS 0-2)に対する化学放射線療法に併用する最適な薬物療法は何か? |
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C |
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D | ||
CQ8 | PS 3-4 の限局型小細胞肺癌に対して,薬物療法は勧められるか? |
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C |
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2 進展型小細胞肺癌(ED-SCLC)
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ9 | 進展型小細胞肺癌(PS 0-2,70 歳以下)における最適な一次治療は何か? |
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A |
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A | ||
CQ10 | 進展型小細胞肺癌(PS 0-2,71 歳以上)における最適な一次治療は何か? |
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B |
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C | ||
CQ11 | 進展型小細胞肺癌(PS 0-1)に対して,プラチナ製剤併用療法にPD-L1 阻害薬の上乗せは勧められるか? | 進展型小細胞肺癌(PS 0-1)には,プラチナ製剤併用療法+PD-L1 阻害薬を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | A |
CQ12 | 進進展型小細胞肺癌(PS 3)に対して,薬物療法は勧められるか? | 進展型小細胞肺癌(PS 3)に対して,カルボプラチン+エトポシド療法あるいはsplit PE 療法を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:91%〕 | C |
CQ13 | 進展型小細胞肺癌(PS 4)に対して,薬物療法は勧められるか? | 進展型小細胞肺癌(PS 4)に対して,薬物療法は行わないよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:70%〕 | D |
3 予防的全脳照射(PCI)
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ14 | 限局型小細胞肺癌の初回治療で完全寛解が得られた症例に対して,予防的全脳照射は勧められるか? | 予防的全脳照射を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:83%〕 | B |
CQ15 | 予防的全脳照射の勧められる線量は何か? | 25 Gy/10 回相当を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:82%〕 | B |
CQ16 | 進展型小細胞肺癌における薬物療法後の予防的全脳照射は勧められるか? | 予防的全脳照射を行わないよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:89%〕 | B |
4 再発小細胞肺癌
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ17 | 再発小細胞肺癌(sensitive relapse)に対する最適な薬物療法は何か? | 再発小細胞肺癌(sensitive relapse)に対してノギテカン単剤療法,シスプラチン+エトポシド+イリノテカン(PEI)療法,アムルビシン単剤療法,カルボプラチン+エトポシド療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | A |
CQ18 | 再発小細胞肺癌(refractory relapse)に対する最適な薬物療法は何か? | 再発小細胞肺癌(refractory relapse)に対して,アムルビシン単剤療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:96%〕 | C |
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Ⅳ.転移など各病態に対する治療
1 骨転移
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ1 | 症状を有する骨転移に対して,放射線治療が勧められるか? | 放射線治療を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | A |
CQ2 | 症状を有する骨転移に対する適切な照射法は何か? |
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A |
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A | ||
CQ3 | 病的骨折の危険性の高い骨転移,または脊椎転移が脊髄圧迫を生じている骨転移に対して,外科治療が勧められるか? | 外科治療を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:100%〕 | C |
CQ4 | 病的骨折の危険性が高い骨転移,または脊椎転移が脊髄圧迫を生じている骨転移に対して,放射線治療が勧められるか? | 放射線治療を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ5 | 骨転移を有する症例に対して,骨関連事象の抑制(発現率を軽減し,発現までの時期を延長させる)に骨修飾薬(ゾレドロン酸またはデノスマブ)は勧められるか? | 骨修飾薬(ゾレドロン酸またはデノスマブ)による治療を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | B |
2 脳転移
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ6 | 遠隔転移が単発の脳転移のみのⅣ期症例に対して,定位放射線照射や外科治療は勧められるか? | 脳以外の病巣がコントロールされており,かつ単発の脳転移に対して,定位放射線照射*や外科治療を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:85%〕 | C |
CQ7 | 症状を有する脳転移に対して,外科治療は勧められるか? | 症状を有する単発性脳転移に対して,腫瘍摘出術を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:100%〕 | C |
CQ8 | 症状を有する脳転移に対して,放射線治療は勧められるか? | 症状を有する脳転移に対して,放射線治療を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
CQ9 | 多発性脳転移に対して,放射線治療は勧められるか? |
〈非小細胞肺癌の場合〉
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C |
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C | ||
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C | ||
〈小細胞肺癌の場合〉
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C | ||
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D | ||
CQ10 | 手術や定位放射線照射に,全脳照射の追加は勧められるか? | 手術や定位放射線照射に,全脳照射の併用を行わないよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:100%〕 | A |
CQ11 | 髄膜癌腫症に対する適切な治療法は何か? | 髄膜癌腫症に対して,薬物療法・放射線治療を行うよう勧めるだけの根拠が明確ではない。〔推奨度決定不能〕 | |
CQ12 | 無症候性脳転移に対して,薬物療法は勧められるか? | 薬物療法を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | C |
3 胸部病変に対する緩和的放射線治療
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ13 | 縦隔・肺門病変による気道狭窄,上大静脈狭窄など胸郭内の腫瘍増大に伴う症状の緩和を目的とした胸部放射線治療は,行うよう勧められるか? | 放射線治療を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:94%〕 | A |
4 癌性胸膜炎
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ14 | 胸腔穿刺・ドレナージを行った癌性胸膜炎に対して,どのような治療が勧められるか? |
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A |
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C |
5 癌性心膜炎
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
---|---|---|---|
CQ15 | 心嚢穿刺・ドレナージを要する癌性心膜炎に対して,どのような治療が勧められるか? | 心膜癒着術を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:79%〕 | C |
6 Oligometastatic disease(オリゴ転移)
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
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CQ16 | Ⅳ期非小細胞肺癌に対し,局所治療を追加することは勧められるか? | 転移臓器・転移個数が限られているsynchronous oligometastatic disease で,薬物療法により病勢が安定している場合,局所治療の追加を行うよう提案する。〔推奨の強さ:2,合意率:66%〕 | C |
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Ⅴ.緩和ケア
1 緩和ケア
No. | クリニカルクエスチョン | 推奨 | エビデンスの強さ |
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CQ1 | 進行・再発肺癌患者に対して,診断早期からの専門的な緩和ケアの提供は勧められるか? | 進行・再発肺癌患者に対して,診断早期からの専門的な緩和ケアの提供を行うよう推奨する。〔推奨の強さ:1,合意率:100%〕 | B |
CQ2 | 進行・再発肺癌患者に対して,提供すべき診断早期の専門的な緩和ケアはどのようなものか? |
Interdisciplinary PC(協働包括的緩和ケア)チームにより,以下の内容が実践されることが推奨される。
〔推奨の強さ:1,合意率:78%〕 |
C |