クリニカルクエスチョン・推奨一覧

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Ⅱ.リンパ腫

悪性リンパ腫 総論

1.濾胞性リンパ腫(FL)

総論

No. クリニカルクエスチョン 推奨 グレード
CQ1 初発進行期高腫瘍量のFL に対する治療は何が勧められるか 抗CD20 抗体(リツキシマブまたはオビヌツズマブ)併用化学療法が推奨される。 1
CQ2 初発進行期低腫瘍量のFL に対する治療は何が勧められるか 経過観察(watchful waiting)を選択肢としてもよい。 1
リツキシマブ単剤療法を選択肢としてもよい。 2A
CQ3 初発限局期FL に対する治療は何が勧められるか Ⅰ期または隣接するⅡ期の場合,病巣部放射線治療が推奨される。 2A
放射線治療のリスクがベネフィットを上回ると考えられる場合には,進行期FL に準じた治療が推奨される。 2B
CQ4 初発進行期のFL に対してリツキシマブ維持療法を実施すべきか リツキシマブ併用化学療法により奏効がえられた場合,リツキシマブ維持療法は無増悪生存期間の延長を期待できる治療として推奨される。ただし初発進行期低腫瘍量では,リツキシマブ維持療法は推奨されない。 1
CQ5 FL の初回再発時の治療として何が勧められるか さまざまな治療選択肢があるが,その優劣は明らかでない。 2B
CQ6 再発FL に対して自家移植併用大量化学療法,同種造血幹細胞移植は勧められるか 高リスク(初回抗CD20 抗体併用化学療法の奏効期間が短い,組織学的形質転換など)の若年者に対して自家移植併用大量化学療法は考慮されるべき治療選択肢である。 2A
同種造血幹細胞移植は,一部の若年者(高リスク例や自家移植後再発例など)に対して治療選択肢となり得る。 3
CQ7 組織学的形質転換をきたしたFL に対する治療として何が勧められるか 未治療例もしくはアントラサイクリン治療歴がない患者が組織学的形質転換をきたした場合,R-CHOP 療法が推奨される。 2B
R-CHOP 療法後に組織学的形質転換をきたした患者では,化学療法により奏効がえられた場合,若年者では自家移植併用大量化学療法を実施することが推奨される。 2B

2. 辺縁帯リンパ腫(MALT リンパ腫/ 粘膜関連リンパ組織型節外性辺縁帯リンパ腫および脾辺縁帯リンパ腫を含む)

総論

No. クリニカルクエスチョン 推奨 グレード
CQ1 H. pylori 陽性限局期胃MALT リンパ腫の初期治療方針は何が勧められるか H. pylori 陽性限局期胃MALT リンパ腫にはH. pylori 除菌療法が推奨される。 2A
CQ2 H. pylori 陽性限局期胃MALT リンパ腫で除菌失敗の時の治療法は何が勧められるか H. pylori 陽性限局期胃MALT リンパ腫で除菌失敗の時は,再度のH.pylori 除菌療法が推奨される。 2A
CQ3 除菌後にリンパ腫の残存がみられる場合の治療は何が勧められるか リンパ腫の残存がみられる場合,症状がなければ,慎重に経過観察,症状がある場合には,放射線療法またはリツキシマブ単剤か免疫化学療法を考慮する。 2B
CQ4 H. pylori 陰性限局期胃MALT リンパ腫の治療は何が勧められるか H. pylori 陰性限局期胃MALT リンパ腫には,放射線療法が推奨される。放射線療法が適応でない場合にはリツキシマブ単剤か免疫化学療法を行う。 2B
CQ5 進行期胃MALT リンパ腫の治療は何が勧められるか 進行期胃MALT リンパ腫では,低悪性度B 細胞リンパ腫(FL など)に準じて,リツキシマブ±化学療法もしくは慎重な経過観察が推奨される。 2A
CQ6 胃以外のMALT リンパ腫の治療は何が勧められるか 限局期の場合には,放射線治療,外科切除,慎重な経過観察などが推奨される。進行期の場合には,FL に準じて,リツキシマブ±化学療法や慎重な経過観察が推奨される。 2B
CQ7 DLBCL との境界病変の場合の治療は何が勧められるか DLBCL に準じた治療方針が推奨される。 2A
CQ8 節性辺縁帯リンパ腫の治療は何が勧められるか 節性辺縁帯リンパ腫の治療方針は,FL に代表される低悪性度B 細胞リンパ腫の治療選択が推奨される。 2A
CQ9 C 型肝炎ウイルス陽性の場合の脾辺縁帯リンパ腫の治療は何が勧められるか 無症状の場合には経過観察を行う。C 型肝炎ウイルス(HCV)陽性で,治療適応があれば,HCV に対する抗ウイルス療法を考慮する。症状を有する脾腫または血球減少などを呈する場合は,脾摘またはリツキシマブ±化学療法による治療が推奨される。 2A
CQ10 HCV 陰性脾辺縁帯リンパ腫の治療は何が勧められるか 症状を有する脾腫または血球減少などを呈するHCV 陰性脾辺縁帯リンパ腫は,脾摘またはリツキシマブ±化学療法による治療が推奨される。 2A

3.リンパ形質細胞性リンパ腫/ ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(LPL/WM)

総論

No. クリニカルクエスチョン 推奨 グレード
CQ1 原発性マクログロブリン血症の治療はどの時点で開始するのが適切か 疾患関連の症状,合併症が出現した時点で治療を開始することが推奨される。 2A
CQ2 原発性マクログロブリン血症の初回治療として何が勧められるか 原発性マクログロブリン血症の初回治療としては,過粘稠度症候群を認める場合には血漿交換を実施し,化学療法としては,アルキル化薬,プロテアソーム阻害薬,プリンアナログ,抗体薬(リツキシマブ)の単剤,または併用での実施が推奨される。 2A
CQ3 原発性マクログロブリン血症の再燃・再発時の救援治療として何が勧められるか 初回治療後に再燃・再発した場合の救援療法として,アルキル化薬,プロテアソーム阻害薬,プリンアナログ,抗体薬の単剤,または併用,あるいは新規薬剤や大量化学療法/造血幹細胞移植の実施が推奨される。 2A

4.マントル細胞リンパ腫(MCL)

総論

No. クリニカルクエスチョン 推奨 グレード
CQ1 限局期MCL の初回治療として推奨される治療法は何か 化学療法単独での治療効果は不良で,一方,放射線療法の感受性が高いことから,限局期の初回治療としてはIFRT 単独(30〜36 Gy),またはIFRT と化学療法との併用が推奨される。 2A
CQ2 MCL の初回治療として無治療経過観察は適切か MCL の一部はインドレントな臨床経過を呈する。このような症例を診断時に同定するのは困難であるが,特に高齢でインドレントな臨床経過を呈する症例には,無治療経過観察も考慮すべき治療として推奨される。 2B
CQ3 初発進行期MCL の治療としてリツキシマブ単独療法は有用か 初回治療としてリツキシマブ単独療法は適切ではなく,多剤併用化学療法の適用が困難と判断される一部の例を除けば推奨されない。 3
CQ4 初発進行期MCL の化学療法にはリツキシマブを併用すべきか 初発進行期MCL の治療として,化学療法とリツキシマブとの併用は治療効果を改善するので,リツキシマブを併用することが推奨される。 1
CQ5 65 歳以下の初発進行期MCL に推奨される化学療法は何か 初発進行期MCL に対するR-CHOP 療法は,初期治療効果を有意に改善し奏効割合を改善するが,奏効期間は比較的短く長期の治療成績は必ずしも改善していない。一方,リツキシマブと特に高用量シタラビンを含む治療強度(dose intensity)を高めた強化型化学療法との併用では長期治療成績の改善が得られる。65 歳以下の比較的若年者では,リツキシマブと高用量シタラビンとを併用した強化型化学療法が推奨される。 2A
CQ6 初回治療が奏効した比較的若年者(65 歳以下)のMCL には,地固め療法として自家造血幹細胞移植併用大量化学療法を実施すべきか 初回治療奏効後の自家造血幹細胞移植併用大量化学療法は無増悪生存期間を延長するので,地固め療法として実施することが推奨される。
また,自家造血幹細胞移植併用大量化学療法後のリツキシマブ維持療法はPFS 期間,OS 期間を改善し,推奨される。
2A
CQ7 66 歳以上,あるいは65 歳以下でも強力な化学療法の適応とならない初発進行期MCL に対する標準治療は何か 自家造血幹細胞移植併用大量化学療法を含む強力な化学療法の適応がない場合は,R-CHOP(またはその類似療法),VR-CAP,BR 療法が推奨される。また,R-CHOP 療法の奏効例にはリツキシマブ維持療法が全生存割合を改善し,推奨される。 2A
CQ8 再発・治療抵抗MCL に推奨される治療は何か 再発・治療抵抗MCL に対し下記の治療法は高い奏効割合が報告されており,いずれも救援療法として推奨される。
・ベンダムスチン,ボルテゾミブ,フルダラビン,イブルチニブ,クラドリビンの各単独療法
・上記抗腫瘍薬とリツキシマブまたは他の抗腫瘍薬との併用療法
・放射免疫療法薬(90Y イブリツモマブ チウキセタン)単独療法
2B

5.びまん性大細胞型B 細胞リンパ腫(DLBCL,NOS)

総論

No. クリニカルクエスチョン 推奨 グレード
CQ1 初発限局期DLBCL に対する標準治療は何が推奨されるか R-CHOP 療法を3 コース行った後にIFRT を追加するcombined modality treatment が推奨される。 2A
R-CHOP 療法6〜8 コースが推奨される。 1
CQ2 初発進行期DLBCL に対する標準治療は何が推奨されるか 3週間間隔の R-CHOP療法6〜8コースが推奨される。 1
CQ3 DLBCL では中枢神経系再発予防のための髄注は必要か 精巣原発のDLBCL では,中枢神経系再発予防のためR-CHOP 療法に予防的髄注を併用することが推奨される。 2A
進行期,骨髄浸潤陽性,節外病変を多数有するIPI 高リスク例,副鼻腔原発のDLBCL 例では,髄注を併用することで中枢神経系再発の頻度が下がる可能性があるが,有用性が確立しているわけではない。 2B
CQ4 心機能の低下が予想される初発DLBCL に対して適切な化学療法は何が推奨されるか ドキソルビシンの投与量低減あるいは中止,持続投与への変更を考慮する。ドキソルビシンを他の薬剤へ変更した治療法は代替治療となる可能性があるが,有用性は証明されていない。 2A
CQ5 高齢者DLBCL に対する標準治療は何が推奨されるか 80 歳未満に対しては標準量のR-CHOP 療法が推奨される。 1
80 歳以上の超高齢者に対しては,用量あるいはコース数を減らしたR-CHOP 療法も妥当な代替治療となる。 2A
CQ6 初回化学療法で奏効を得たDLBCL に対して引き続き自家造血幹細胞移植併用大量化学療法による地固め療法を行うことは勧められるか 若年者高リスク群(IPI:High/Intermediate, High)においてもエビデンスは不十分であり,一般診療として行うことは勧められない。実施する場合は臨床試験として実施することが望ましい。 4
高齢者および若年者低リスク群(IPI:Low, Low/Intermediate)には推奨されない。 4
CQ7 再発・再燃DLBCL に対して自家造血幹細胞移植併用大量化学療法は勧められるか 若年者(65 歳以下)で救援療法に奏効(完全奏効+部分奏効)が認められる場合には,自家造血幹細胞移植併用大量化学療法を実施することが推奨される。 1
CQ8 再発・再燃DLBCL に対して同種造血幹細胞移植の適応はあるか 自家造血幹細胞移植併用大量化学療法後の再発・再燃患者に対して同種造血幹細胞移植は考慮されるべき治療選択の一つだが,臨床試験での実施が推奨される。 2B
CQ9 節外性リンパ腫など治療上の特別な配慮が必要なDLBCL の病態・病型には何があるか 原発性中枢神経系DLBCL に対してはメトトレキサート大量療法を基盤とする化学療法を先行し,引き続き全脳照射を行う治療が推奨される。ただし高齢者では全脳照射による遅発性中枢神経障害のリスクに注意を要する。精巣原発DLBCL に対しては中枢神経系および精巣の再発予防法を併用することが推奨される(CQ3)。 2A
CQ10 胃原発DLBCL の治療方針は何が勧められるか 胃DLBCL については消化管原発悪性リンパ腫のLugano 病期分類(1994)に基づく病期分類を行い,限局期と進行期に区分して取り扱う。治療としてはDLBCL で推奨される治療法が推奨される。 2A
CQ11 DLBCL に対して初回治療中間でのPET 検査(interim PET)は予後予測に有用か Interim PET 陰性の場合は予後良好であるが,陽性であっても予後不良とは限らないため予後予測における有用性は限定的である。一般診療として推奨できるだけのエビデンスは不十分であり,臨床試験での実施が推奨される。 2B

6.バーキットリンパ腫(BL)

総論

No. クリニカルクエスチョン 推奨 グレード
CQ1 BL に対する初回治療は何が勧められるか 複数の治療レジメンが報告されており,それぞれの優劣は不明である。
Modified CODOX-M/IVAC 療法±R,あるいはR-hyper-CVAD療法などが推奨される。
2A
CQ2 BL の初回治療にリツキシマブの併用は有効か 施行するレジメンによりリツキシマブ併用の意義が異なる可能性があるが,ランダム化比較試験の結果によりリツキシマブ併用化学療法が推奨される。 1
CQ3 BL に対して腫瘍崩壊症候群の予防は必須か BL は悪性腫瘍の中で腫瘍崩壊症候群のリスクが最も高い疾患の一つであり,特に初回化学療法施行時には輸液とラスブリカーゼによる予防が推奨される。 2A
CQ4 BL に対して放射線治療は勧められるか BL に対する追加的放射線治療の有用性は示されていない。また,中枢神経系浸潤予防を目的とした全脳照射は避けるべきである。 4
CQ5 BL に対して造血幹細胞移植は勧められるか 第一寛解期における自家造血幹細胞移植併用大量化学療法(自家移植)は推奨されない。 4
再発患者のうち救援療法に感受性を示す患者では引き続く自家移植の効果が期待できる。 2B
同種造血幹細胞移植(同種移植)の有効性を示唆する十分なデータは存在しない。 3
CQ6 High-grade B-cell lymphoma に対する治療は何が勧められるか 現時点では,DLBCL,バーキットリンパ腫いずれかの治療を用いるかは推奨できないが,バーキットリンパ腫に準じた治療選択が妥当と考えられる。 3

7.末梢性T 細胞リンパ腫(PTCL)

総論

No. クリニカルクエスチョン 推奨 グレード
CQ1 初発ALK 陽性ALCL に対して最も勧められる治療は何か CHOP 療法が推奨される。限局期ではCHOP 短期コース後にIFRT を追加する治療法も選択肢となりうる。 2A
CQ2 初発PTCL-NOS, AITL, ALK 陰性ALCL に対して最も勧められる治療は何か CHOP 療法などの多剤併用化学療法による治療実績が最も多く,推奨される。ただし,標準治療レジメンは確定しておらず,臨床試験参加が推奨される。 2A
CQ3 初発進行期PTCL-NOS, AITL, ALK 陰性ALCL の化学療法後CR 例において地固め療法としての自家造血幹細胞移植併用大量化学療法は必要か 初発進行期PTCL-NOS, AITL, ALK 陰性ALCL の初回CR 例における自家造血幹細胞移植併用大量化学療法は,一般診療として行うことは勧められない。実施する場合は臨床試験として実施することが望ましい。 2A

8.成人T 細胞白血病・リンパ腫(ATL)

総論

No. クリニカルクエスチョン 推奨 グレード
CQ1 初発アグレッシブATL に対し最も推奨される治療法は何か VCAP-AMP-VECP療法が最も推奨される。 1
CQ2 アグレッシブATL に対する同種造血幹細胞移植は有用か アグレッシブATL で初回治療に反応性がみられた症例に対しては,HLA 一致血縁,非血縁ドナーが得られた場合,同種造血幹細胞移植は長期生存が期待できる治療法として推奨される。 2A
CQ3 インドレント(くすぶり型,予後不良因子を持たない慢性型)ATL の標準治療は無治療経過観察か インドレントATL に対する化学療法は生存期間の延長にはつながらず,無治療経過観察もしくは皮膚局所治療が推奨される。 2B
CQ4 再発・難治アグレッシブATL に対する治療法は何が勧められるか 同種造血幹細胞移植が一部に長期生存をもたらす。モガムリズマブとレナリドミドは,それぞれ単剤で比較的高い奏効割合を示す。 2B
CQ5 ATL に対するインターフェロンαとジドブジンの併用療法は有用か ATL に対するインターフェロンα/ジドブジン療法は,一般診療としては推奨されない。 3

9.節外性NK/T 細胞リンパ腫,鼻型(ENKL)

総論

No. クリニカルクエスチョン 推奨 グレード
CQ1 初発鼻腔周辺限局期(ⅠE 期および頸部リンパ節浸潤までのⅡE 期)ENKL に対して最も勧められる治療は何か 同時化学放射線療法であるRT-2/3DeVIC 療法が最も推奨される。
ただし最良の治療法についてはコンセンサスがなく,臨床試験への参加も推奨される。
2A
CQ2 初発鼻腔周辺限局期のRT-2/3DeVIC 療法後CR 例に対して地固め療法としての自家造血幹細胞移植併用大量化学療法は必要か 有用性を示すエビデンスは乏しく,推奨されない。 4
CQ3 初発進行期および初回再発/ 治療抵抗性ENKL に適した治療は何か 多剤併用化学療法である SMILE療法が最も推奨される。 2A
CQ4 初発進行期ENKL 全例および初回再発/ 治療抵抗性ENKL で救援療法後CR 例では造血幹細胞移植を追加すべきか 年齢や全身状態などの問題がなければ,自家または同種造血幹細胞移植が推奨される。 2B
CQ5 初発進行期および初回再発/ 治療抵抗性ENKL の救援療法後非CR 例において造血幹細胞移植を追加する意義はあるか 救援療法後非CR のENKL は,患者の全身状態が良ければ同種移植の検討対象になり得る。 3

10.ホジキンリンパ腫(HL)

総論

No. クリニカルクエスチョン 推奨 グレード
CQ1 限局期CHL に対する標準治療は化学療法と放射線療法の併用(CMT)か 限局期CHL に対する標準治療は,予後良好群,予後不良群ともにCMT である。 1
CQ2 Bulky 病変を認めない限局期CHL に対する化学療法単独療法は推奨されるか Bulky 病変を認めない限局期CHL に対して,放射線療法を省略したABVD 療法6 コースの化学療法単独療法は推奨される治療法の一つである。 2B
CQ3 限局期CHL 予後良好群ではABVD 療法2 コースとIFRT のCMT が推奨されるか 限局期CHL 予後良好群では,ABVD 療法2 コース後のIFRT は推奨される治療の一つである。 2A
CQ4 限局期CHL 予後不良群に対し推奨される治療法は何か 限局期CHL 予後不良群では,ABVD 療法4 コース+IFRT のCMT が推奨される。 2A
CQ5 限局期結節性リンパ球優位型HL(NLPHL)に対し推奨される治療法は何か 限局期 NLPHL では,IFRTが推奨される。 2A
CQ6 進行期CHL の標準治療はABVD 療法か ABVD 療法は進行期CHL の標準治療である。
また,ブレンツキシマブ ベドチン併用AVD 療法は進行期CHL の標準治療の一つである。
1
CQ7 進行期CHL において増量BEACOPP 療法はABVD 療法より臨床的に優れているか 進行期CHL において増量BEACOPP 療法のABVD 療法に対する優位性は証明されていない。 2B
CQ8 進行期CHL において治療法を決定する際に国際予後スコアを考慮すべきか 国際予後スコアによる治療層別化の有用性を示唆する根拠はない。 3
CQ9 進行期CHL において初回治療中間でのPET 検査(interim PET)は予後予測に有用か Interim PET は進行期 CHLの予後予測に有用である。 2A
CQ10 進行期CHL で化学療法によりCR に至った症例において地固め療法としてのIFRT は推奨されるか 進行期CHL で化学療法によりCR(CT またはPET 効果判定)が得られた症例に対するIFRT は推奨されない。 4
CQ11 若年者再発CHL に対して自家造血幹細胞移植併用大量化学療法は推奨されるか 若年者初回再発CHL では,救援化学療法が奏効した場合,自家造血幹細胞移植併用大量化学療法は推奨される。 2A
CQ12 再発・難治性CD30 陽性CHL に対してブレンツキシマブ ベドチンは有効か ブレンツキシマブ ベドチンは,再発・難治性CD30 陽性CHL に有効である。 2A
CQ13 再発・難治性CHL に対して抗PD-1 抗体は有効か 抗PD-1 抗体は,再発・難治性 CHL に有効である。 2A