本ガイドラインにおける基本事項

I 進行期分類

1.外陰癌

International Federation of Gynecology and Obstetrics(FIGO)は1988 年に外陰癌の従来の臨床進行期分類にかえて,手術進行期分類を採用した。外陰癌は通常手術療法が施行されることが多く,病理組織学的評価が可能であり,重要な予後因子である所属リンパ節転移の評価を病理組織学的に行うことにより,手術進行期分類がより正確に予後を反映すると推測された。

(1)手術進行期分類(FIGO 1988)
0 期:
上皮内癌
Ⅰ期:
外陰または会陰に限局した最大径2 cm 以下の腫瘍,リンパ節転移はない
Ⅱ期:
外陰および/または会陰のみに限局した最大径2 cm を超える腫瘍,リンパ節転移はない
Ⅲ期:
腫瘍の大きさを問わず,
① 隣接する下部尿道および/または腟または直腸に進展するもの
② 一側の所属リンパ節転移があるもの
Ⅳa 期:
腫瘍が次のいずれかに浸潤するもの
上部尿道,膀胱粘膜,直腸粘膜,骨盤骨および/または両側の所属リンパ節転移があるもの
Ⅳb 期:
骨盤リンパ節を含むいずれかの部位に遠隔転移があるもの

その後,この分類に基づいた症例の生存率分析の結果,いくつかの欠点が判明したことから,1994 年にⅠ期のみが改訂され,Ⅰa 期は腫瘍の最大径が2cm 以下で間質浸潤1 mm 以下のものとなった。

(2)手術進行期分類(FIGO 1994)
0 期:
上皮内癌
Ⅰ期:
外陰または会陰に限局した最大径2 cm 以下の腫瘍,リンパ節転移はない
Ⅰa期:
間質浸潤の深さが1 mm 以下のもの
Ⅰb期:
間質浸潤の深さが1 mm を超えるもの
Ⅱ期:
外陰および/または会陰のみに限局した最大径2 cm を超える腫瘍,リンパ節転移はない
Ⅲ期:
腫瘍の大きさを問わず,
① 隣接する下部尿道および/または腟または直腸に進展するもの
および/または
② 一側の所属リンパ節転移があるもの
Ⅳa 期:
腫瘍が次のいずれかに浸潤するもの
上部尿道,膀胱粘膜,直腸粘膜,骨盤骨および/または両側の所属リンパ節転移があるもの
Ⅳb 期:
骨盤リンパ節を含むいずれかの部位に遠隔転移があるもの

この進行期分類の問題点として,
1.進行期別の予後の差が適切に反映されない。特にⅠ期とⅡ期の生存率の差が小さい
2.Ⅲ期の中に,予後良好な集団と予後不良な集団が存在する
3.転移リンパ節数や形態が進行期分類に反映されていない
ことが挙げられる 1, 2)

こういった問題点を解決する目的で,FIGO は2008 年に新たな手術進行期分類を採用した 3)。Ⅰ期は外陰に限局する腫瘍であるが,2 cm 以下の腫瘍とされていたものとⅡ期で2 cm をこえる腫瘍としたものを統合した。その上で,ⅠA 期は変更せず,ⅠB 期は腫瘍径2 cm をこえる,あるいは間質浸潤1.0 mm をこえる症例とした。これは米国のSurveillance, Epidemiology and End Results Program(SEER) のデータで,8 cm をこえる腫瘍であってもリンパ節転移陰性では予後良好であったという報告に基づいている 1)。Ⅱ期は腫瘍径を問わず,会陰周囲組織への進展はあるが,リンパ節転移のないもの,Ⅲ期は腫瘍径や会陰周囲組織への進展の有無を問わずに,所属リンパ節転移を認めるものとした。さらに,転移リンパ節数やその大きさ,被膜外浸潤の有無によりⅢA,ⅢB,ⅢC 期と細分類を行っている。Ⅳ期は上部尿道,腟への進展,または遠隔転移を伴うものとしており,ⅣA 期は上部尿道,直腸,骨盤骨への進展や固定,潰瘍化した鼠径リンパ節転移,ⅣB 期は骨盤リンパ節転移を含む遠隔転移としている。これらは,FIGO 1988 手術進行期分類の問題点に焦点をあて,改訂された結果である。

日本産科婦人科学会では,FIGO 2008 手術進行期分類をもとに日本語訳を作成,2014 年に採用している 4)

(3)手術進行期分類(日産婦2014,FIGO 2008) 4)
Ⅰ期:
外陰に限局した腫瘍
ⅠA 期:
外陰または会陰に限局した最大径2 cm 以下の腫瘍で,間質浸潤の深さが1 mm 以下のもの。リンパ節転移はない
ⅠB 期:
外陰または会陰に限局した腫瘍で,最大径2 cm をこえるかまたは間質浸潤の深さが1 mm をこえるもの。外陰,会陰部に限局しておりリンパ節転移はない
Ⅱ期:
隣接した会陰部組織(尿道下部1/3,腟下部1/3,肛門)への浸潤のあるもの。リンパ節転移はない。腫瘍の大きさは問わない
Ⅲ期:
隣接した会陰部組織への浸潤はないか,あっても尿道下部1/3,腟下部1/3,肛門までにとどまるもので,鼠径リンパ節(浅鼠径,深鼠径)に転移のあるもの。腫瘍の大きさは問わない
ⅢA 期:
(i)5 mm 以上のサイズのリンパ節転移が1 個あるもの,または
(ii)5 mm 未満のサイズのリンパ節転移が1〜2 個あるもの
ⅢB 期:
(i)5 mm 以上のサイズのリンパ節転移が2 個以上あるもの,または
(ii)5 mm 未満のサイズのリンパ節転移が3 個以上あるもの
ⅢC 期:
被膜外浸潤を有するリンパ節転移
Ⅳ期:
腫瘍が会陰部組織(尿道上部2/3,腟上部2/3)まで浸潤するか,遠隔転移のあるもの
ⅣA 期:
腫瘍が次のいずれかに浸潤するもの
(i) 上部尿道および/または腟粘膜,膀胱粘膜,直腸粘膜,骨盤骨固着浸潤のあるもの
(ii)固着あるいは潰瘍を伴う鼠径リンパ節
ⅣB 期:
遠隔臓器に転移のあるもの(骨盤リンパ節を含む)
浸潤の深さは隣接した最も表層に近い真皮乳頭の上皮間質接合部から浸潤先端までの距離とする
(4)所属リンパ節:鼠径リンパ節(浅鼠径リンパ節,深鼠径リンパ節)(図1

FIGO 進行期分類(2008年)によると,外陰癌の所属リンパ節の表記はinguinofemoral nodes もしくはinguinal and femoral lymph nodes と記載されている。しかしながら,femoral lymph node は“The femoral nodes are situated medial to the femoral vein within the fossa ovalis” 5),“Deep femoral nodes are located medially along the femoral vessels.” 6),“Deep femoral nodes, which are by classic teaching located beneath the cribriform fascia… ” 7)と記載されている。

同部位のリンパ節は日本癌治療学会のリンパ節規約では浅鼠径リンパ節,深鼠径リンパ節と定義されているため 8),本ガイドラインでは所属リンパ節は鼠径リンパ節(浅鼠径リンパ節,深鼠径リンパ節:参照)と定義する。

鼠径リンパ節:鼠径靱帯の足方にあるリンパ節

浅鼠径リンパ節:大腿筋膜の表層にあるリンパ節

深鼠径リンパ節:大腿筋膜より深部にあるリンパ節

図1 外陰がん・腟がん治療に関係するリンパ節の名称

(日本癌治療学会リンパ節規約 第1 版〔2002 年10 月, 金原出版〕より,一部改変については日本癌治療学会より許諾)

図1 外陰がん・腟がん治療に関係するリンパ節の名称
(5)TNM 分類(Union for International Cancer Control〔UICC〕第7 版,2009) 9)

UICC のTNM 分類は,全ての臓器の悪性腫瘍に適応する分類法を基としている。T は腫瘍の原発巣と進展の程度,N は所属リンパ節,Mは遠隔転移を表し,これらの組み合わせからなる。外陰癌の進行期決定においては手術所見がその基本となることから,通常,病理学的TNM分類(pTNM)が用いられ,pT,pN,pM として表す。

■T-原発腫瘍

TX
原発腫瘍の評価が不可能
T0
原発腫瘍を認めない
Tis
上皮内癌(浸潤前癌),上皮内腫瘍 3(VIN 3)
T1
外陰,または外陰と会陰に限局する腫瘍
T1a
最大径2 cm 以下の腫瘍で間質浸潤1.0 mm 以下
T1b
最大径2 cm をこえる腫瘍か,あるいは間質浸潤が1.0 mm をこえる
T2
大きさに関係なく尿道の下部1/3,腟の下部1/3,肛門など隣接した会陰部組織に進展する腫瘍
T3
大きさに関係なく尿道の上部2/3,腟の上部2/3,膀胱粘膜,直腸粘膜に進展する,または骨盤骨に固着する腫瘍

■N-所属リンパ節:所属リンパ節は,鼠径リンパ節(浅鼠径,深鼠径)

NX
所属リンパ節転移の評価が不可能
N0
所属リンパ節転移なし
N1
以下の特徴をもつ所属リンパ節転移
N1a
5 mm 未満のリンパ節転移が1〜2 個
N1b
5 mm 以上のリンパ節転移が1 個
N2
以下の特徴をもつ所属リンパ節転移
N2a
5 mm 未満のリンパ節転移が3 個以上
N2b
5 mm 以上のリンパ節転移が2 個以上
N2c
被膜外浸潤を呈するリンパ節転移
N3
固着性または潰瘍性の所属リンパ節転移

■M-遠隔転移

M0
遠隔転移なし
M1
遠隔転移あり(骨盤リンパ節転移を含む)
(6)FIGO 進行期分類とTNM 分類(UICC 第7 版)との比較
2.腟癌

腫瘍が子宮腟部まで拡がり外子宮口を侵すものは子宮頸癌,外陰部まで拡がるものは外陰癌と診断すると定められている 10)ため,腟癌と診断される症例は少数である。

FIGO は1971 年に臨床進行期分類を採用している 11, 12)が,その後改訂は行われていない。腟癌の約75% はⅡ〜Ⅳ期で診断されるため,治療は放射線治療が多く行われていることから,子宮頸癌と同様に腟癌も臨床進行期分類が採用されている。したがって,下記の進行期分類は内診,コルポスコピー,膀胱鏡,直腸鏡,X 線検査により診断され,CT やMRI などの画像検査は治療計画の決定には採用してよいが,FIGO 進行期分類を変更してはならないとされている 13)

日本産科婦人科学会では,FIGO 1971 臨床進行期分類をもとに日本語訳を作成,2014 年に採用している 4)

(1)臨床進行期分類(FIGO 1971,日産婦2014) 4, 11)
Ⅰ期:
癌が腟壁に限局するもの
Ⅱ期:
癌が傍腟結合織まで浸潤するが,骨盤壁には達していないもの
Ⅲ期:
癌が骨盤壁にまで達するもの
Ⅳ期:
癌が小骨盤腔をこえて広がるか,膀胱,直腸粘膜を侵すもの
ⅣA 期:
膀胱および/または直腸粘膜への浸潤があるもの,および/または小骨盤腔をこえて直接進展のあるもの
ただし,胞状浮腫の所見のみでⅣ期と診断してはならない
ⅣB 期:
遠隔転移を認めるもの
(2)所属リンパ節(図1参照)

原発巣が,腟の上部2/3 の場合:骨盤リンパ節(鼠径上リンパ節,閉鎖リンパ節,内腸骨リンパ節,外腸骨リンパ節,総腸骨リンパ節,仙骨リンパ節)

原発巣が,腟の下部1/3の場合:鼠径リンパ節(浅鼠径リンパ節,深鼠径リンパ節:参照

(3)TNM 分類(UICC 第7 版,2009) 14)

腟癌の進行期決定においては治療前所見が基本となることから,通常臨床的TNM 分類が用いられる。

■T-原発腫瘍

TX
原発腫瘍の評価が不可能
T0
原発腫瘍を認めない
Tis
上皮内癌(浸潤前癌)
T1
腟壁に限局する腫瘍
T2
傍腟結合織まで浸潤するが,骨盤壁には達していない腫瘍
T3
骨盤壁に達する腫瘍
T4
膀胱および/または直腸の粘膜への浸潤があるもの,および/または小骨盤腔を超えて直接進展のある腫瘍
ただし,胞状浮腫の所見のみでT4 と診断しない

■N-所属リンパ節

NX
所属リンパ節転移の評価が不可能
N0
所属リンパ節転移なし
N1
所属リンパ節転移あり
所属リンパ節は,

腟の上部2/3:
骨盤リンパ節(鼠径上リンパ節,閉鎖リンパ節,内腸骨リンパ節,外腸骨リンパ節,総腸骨リンパ節,仙骨リンパ節)
腟の下部1/3:
鼠径リンパ節(浅鼠径リンパ節,深鼠径リンパ節)

■M-遠隔転移

M0
遠隔転移なし
M1
遠隔転移あり
3.外陰悪性黒色腫

悪性黒色腫は早期より転移を起こしやすい腫瘍であり,予後不良である。悪性黒色腫は腫瘍の深達度や厚さ,潰瘍の有無,リンパ節転移などが予後と関連するため 15),扁平上皮癌に代表される外陰癌とは生物学的特徴が異なり,一線を画すと考えられる。通常皮膚表皮に発生するが,口唇,口腔内,眼瞼,鼻腔,外陰部に発生するものは粘膜型として区別される。既に本邦では日本皮膚悪性腫瘍学会の『皮膚悪性腫瘍取扱い規約』が刊行されており 16),悪性黒色腫の取り扱いが記載されている。詳細は『皮膚悪性腫瘍取扱い規約 第2 版』を参考にされたい。以下の悪性黒色腫のTNM 分類は皮膚悪性黒色腫に対するものである。外陰悪性黒色腫の進行期分類や粘膜原発悪性黒色腫の独自の進行期分類は確立していないため,粘膜発生に分類される外陰の悪性黒色腫は皮膚悪性黒色腫のTNM 分類を準用することにする。

(1)TNM 分類(American Joint Committee on Cancer〔AJCC〕,2009) 16)

皮膚悪性黒色腫ではAJCC 分類(2009 年)によるTNM 分類と病期が決定されている。外陰悪性黒色腫独自の病期分類は存在しないため,皮膚悪性黒色腫のTNM 分類のみを下記に示す。UICC のTNM 分類(2009 年)は2002 年分類とほとんど変わっていないため,AJCC のTNM 分類が用いられている。

■T-原発腫瘍(図2)

TX
原発腫瘍の評価が不可能
T0
原発腫瘍を認めない
Tis
Melanoma in situ
T1
tumor thickness≦ 1 mm
T1a
潰瘍なし,かつ核分裂像が1/mm2未満
T1b
潰瘍あり,または核分裂像が1/mm2以上
T2
1 mm <tumor thickness≦ 2 mm
T2a
潰瘍なし
T2b
潰瘍あり
T3
2 mm <tumor thickness≦ 4 mm
T3a
潰瘍なし
T3b
潰瘍あり
T4
tumor thickness> 4 mm
T4a
潰瘍なし
T4b
潰瘍あり
図2 Tumor thickness の計測法
図2 Tumor thicknessの計測法

■N-所属リンパ節

NX
所属リンパ節転移の評価が不可能
N0
所属リンパ節転移,衛星転移 *1,in-transit 転移 *2を認めない
N1
1個の所属リンパ節転移を認める
N1a
顕微鏡的転移を認める
N1b
肉眼的転移を認める
N2
2〜3 個の所属リンパ節転移,またはリンパ節転移を伴わない衛星転移またはin-transit 転移を認める
N2a
2〜3 個の顕微鏡的転移を認める
N2b
2〜3 個の肉眼的転移を認める
N2c
リンパ節転移を伴わない衛星転移またはin-transit 転移を認める
N3
4 個以上の所属リンパ節転移を認める,互いに癒着したリンパ節転移,リンパ節転移を伴う衛星転移またはin-transit 転移

注:所属リンパ節は, 鼠径リンパ節(浅鼠径リンパ節,深鼠径リンパ節),腸骨リンパ節
*1 原発腫瘍の2 cm 以内に生じた皮膚転移
*2 原発腫瘍と所属リンパ節の間に生じた皮膚転移。ただし,衛星病巣は除く

■ M-遠隔転移

M0
遠隔転移を認めない
M1
遠隔転移を認める
M1a
所属リンパ節を超える皮膚,皮下またはリンパ節転移
M1b
肺転移
M1c
その他の臓器転移,または転移部位にかかわらず血清LDHの異常高値を示す場合

Ⅱ 組織学的分類

外陰,腟腫瘍の組織学的分類として本邦独自の分類はなく,WHO 分類が用いられている。長く2003 年WHO 分類が用いられてきたが,2014 年にWHO 分類改訂版が出版された。本ガイドラインでは,WHO 分類2003 年(WHO Classification of tumours of the vulva 2003, WHO Classification of tumours of the vagina 2003)とWHO 分類2014 年(WHO Classification of tumours of the vulva 2014, WHO Classification of tumours of the vagina 2014)の両者を掲載した。

1.2003 年WHO 分類
(1)WHO histological classification of tumours of the vulva 2003
Epithelial tumours
Squamous and related tumours and
precursors

Squamous cell carcinoma, not otherwise
specified 8070/3
Keratinizing 8071/3
Non-keratinizing 8072/3
Basaloid 8083/3
Warty 8051/3
Verrucous 8051/3
Keratoacanthoma-like
Variant with tumour giant cells
Others
Basal cell carcinoma 8090/3
Squamous intraepithelial neoplasia
Vulvar intraepithelial neoplasia(VIN)3/8077/2
squamous cell carcinoma in situ 8070/2
Benign squamous lesions
Condyloma acuminatum
Vestibular papilloma
(micropapillomatosis) 8052/0
Fibroepithelial polyp
Seborrheic and inverted follicular
keratosis

Keratoacanthoma

Glandular tumours

Paget disease 8542/3
Bartholin gland tumours
Adenocarcinoma 8140/3
Squamous cell carcinoma 8070/3
Adenoid cystic carcinoma 8200/3
Adenosquamous carcinoma 8560/3
Transitional cell carcinoma 8120/3
Small cell carcinoma 8041/3
Adenoma 8140/0
Adenomyoma 8932/0
Others
Tumours arising from specialized
anogenital mammary-like glands
Adenocarcinoma of mammary gland type 8500/3
Papillary hidradenoma 8405/0
Others
Adenocarcinoma of Skene gland origin 8140/3
Adenocarcinomas of other types 8140/3
Adenoma of minor vestibular glands 8140/0
Mixed tumour of the vulva 8940/0
Tumours of skin appendage origin

Malignant sweat gland tumours 8400/3
Sebaceous carcinoma 8410/3
Syringoma 8407/0
Nodular hidradenoma 8402/0
Trichoepithelioma 8100/0
Trichilemmoma 8102/0
Others

Soft tissue tumours

Sarcoma botryoides 8910/3
Leiomyosarcoma 8890/3
Proximal epithelioid sarcoma 8804/3
Alveolar soft part sarcoma 9581/3
Liposarcoma 8850/3
Dermatofibrosarcoma protuberans 8832/3
Deep angiomyxoma 8841/1
Superficial angiomyxoma 8841/0
Angiomyofibroblastoma 8826/0
Cellular angiofibroma 9160/0
Leiomyoma 8890/0
Granular cell tumour 9580/0
Others

Melanocytic tumours

Malignant melanoma 8720/3
Congenital melanocytic naevus 8761/0
Acquired melanocytic naevus 8720/0
Blue naevus 8780/0
Atypical melanocytic naevus of the
genital type 8720/0
Dysplastic melanocytic naevus 8727/0

Miscellaneous tumours

Yolk sac tumour 9071/3
Merkel cell tumour 8247/3
Peripheral primitive neuroectodermal
tumour/9364/3
Ewing tumour 9260/3

Haematopoetic and lymphoid tumours

Malignant lymphoma(specify type)
Leukaemia(specify type)

Secondary tumours

1 Morphology code of the International Classification of Diseases for Oncology(ICD-O) {921} and the Systematized Nomenclature of Medicine. Behaviour is coded /0 for benign
tumours, /2 for in situ carcinomas and grade 3 intraepithelial neoplasia , /3 for malignant tumours, and /1 for borderline or uncertain behaviour.
2 Intraepithelial neoplasia does not have a generic code in ICD-O. ICD-O codes are only available for lesions categorized as squamous intraepithelial neoplasia grade 3( e.g. intraepithelial neoplasia /VIN grade 3) = 8077/2;squamous cell carcinoma in situ 8070/2.

〔WHO Classification of Tumours:Pathology and Genetics of the Tumours of the Breast and Female Genital Organs.( 2003, IARC Press)より〕

(2)WHO histological classification of tumours of the vagina 2003
Epithelial tumours
Squamous tumours and precursors

Squamous cell carcinoma, not otherwise
specified 8070/3
Keratinizing 8071/3
Non-keratinizing 8072/3
Basaloid 8083/3
Verrucous 8051/3
Warty 8051/3
Squamous intraepithelial neoplasia
Vaginal intraepithelial neoplasia 3 /8077/2
squamous cell carcinoma in situ 8070/2
Benign squamous lesions
Condyloma acuminatum
Squamous papilloma(vaginal
micropapillomatosis) 8052/0
Fibroepithelial polyp

Glandular tumours

Clear cell adenocarcinoma 8310/3
Endometrioid adenocarcinoma 8380/3
Mucinous adenocarcinoma 8480/3
Mesonephric adenocarcinoma 9110/3
Müllerian papilloma
Adenoma, not otherwise specified 8140/0
Tubular 8211/0
Tubulovillous 8263/0
Villous 8261/0

Other epithelial tumours

Adenosquamous carcinoma 8560/3
Adenoid cystic carcinoma 8200/3
Adenoid basal carcinoma 8098/3
Carcinoid 8240/3
Small cell carcinoma 8041/3
Undifferentiated carcinoma 8020/3

Mesenchymal tumours and tumour-like conditions

Sarcoma botryoides 8910/3
Leiomyosarcoma 8890/3
Endometrioid stromal sarcoma, low
grade 8931/3
Undifferentiated vaginal sarcoma
8805/3
Leiomyoma 8890/0
Genital rhabdomyoma 8905/0
Deep angiomyxoma 8841/1
Postoperative spindle cell nodule

Mixed epithelial and mesenchymal tumours

Carcinosarcoma(malignant müllerian
mixed tumour;metaplastic
carcinoma) 8980/3
Adenosarcoma 8933/3
Malignant mixed tumour resembling
synovial sarcoma 8940/3
Benign mixed tumour 8940/0

Melanocytic tumours

Malignant melanoma 8720/3
Blue naevus 8780/0
Melanocytic naevus 8720/0

Miscellaneous tumours
Tumours of germ cell type

Yolk sac tumour 9071/3
Dermoid cyst 9084/0

Others

Peripheral primitive neuroectodermal
tumour/9364/3
Ewing tumour 9260/3
Adenomatoid tumour 9054/0

Lymphoid and haematopoetic tumours

Malignant lymphoma(specify type)
Leukaemia(specify type)

Secondary tumours

1 Morphology code of the International Classification of Diseases for Oncology( ICD-O) {921} and the Systematized Nomenclature of Medicine. Behaviour is coded /0 for benign tumours, /2 for in situ carcinomas and grade 3 intraepithelial neoplasia , /3 for malignant tumours, and /1 for borderline or uncertain behaviour.
2 Intraepithelial neoplasia does not have a generic code in ICD-O. ICD-O codes are only available for lesions categorized as squamous intraepithelial neoplasia grade 3 (e.g. vaginal intraepithelial neoplasia/VAIN grade 3) = 8077/2;squamous cell carcinoma in situ = 8070/2.

〔WHO Classification of Tumours:Pathology and Genetics of the Tumours of the Breast and Female Genital Organs.( 2003, IARC Press)より〕

2.2014 年WHO 分類
(1)WHO Classification of tumours of the vulva 2014 a, b
Epithelial tumours
Squamous cell tumours and precursors

Squamous intraepithelial lesions
Low-grade squamous intraepithelial lesion 8077/0
High-grade squamous intraepithelial lesion 8077/2
Differentiated-type vulvar
intraepithelial neoplasia 8071/2
Squamous cell carcinoma 8070/3
Keratinizing 8071/3
Non-keratinizing 8072/3
Basaloid 8083/3
Warty 8051/3
Verrucous 8051/3
Basal cell carcinoma 8090/3
Benign squamous lesions
Condyloma acuminatum
Vestibular papilloma 8052/0
Seborrheic keratosis
Keratoacanthoma

Glandular tumours

Paget disease 8542/3
Tumours arising from Bartholin and other specialized anogenital glands
Bartholin gland carcinomas
Adenocarcinoma 8140/3
Squamous cell carcinoma 8070/3
Adenosquamous carcinoma 8560/3
Adenoid cystic carcinoma 8200/3
Transitional cell carcinoma 8120/3
Adenocarcinoma of mammary gland type 8500/3
Adenocarcinoma of Skene gland origin 8140/3
Phyllodes tumour, malignant 9020/3
Adenocarcinomas of other types
Adenocarcinoma of sweat gland type 8140/3
Adenocarcinoma of intestinal type 8140/3
Benign tumours and cysts
Papillary hidradenoma 8405/0
Mixed tumour 8940/0
Fibroadenoma 9010/0
Adenoma 8140/0
Adenomyoma 8932/0
Bartholin gland cyst
Nodular Bartholin gland hyperplasia
Other vestibular gland cysts
Other cysts
Neuroendocrine tumours
High-grade neuroendocrine carcinoma
Small cell neuroendocrine carcinoma 8041/3
Large cell neuroendocrine carcinoma 8013/3
Merkel cell tumour 8247/3

Neuroectodermal tumours
Ewing sarcoma
9364/3

Soft tissue tumours
Benign tumours

Lipoma 8850/0
Fibroepithelial stromal polyp
Superficial angiomyxoma 8841/0
Superficial myofibroblastoma 8825/0
Cellular angiofibroma 9160/0
Angiomyofibroblastoma 8826/0
Aggressive angiomyxoma 8841/0
Leiomyoma 8890/0
Granular cell tumour 9580/0
Other benign tumours

Malignant tumours

Rhabdomyosarcoma
Embryonal 8910/3
Alveolar 8920/3
Leiomyosarcoma 8890/3
Epithelioid sarcoma 8804/3
Alveolar soft part sarcoma 9581/3
Other sarcomas
Liposarcoma 8850/3
Malignant peripheral nerve sheath tumour 9540/3
Kaposi sarcoma 9140/3
Fibrosarcoma 8810/3
Dermatofibrosarcoma protuberans 8832/1

Melanocytic tumours
Melanocytic naevi

Congenital melanocytic naevus 8761/0
Acquired melanocytic naevus 8720/0
Blue naevus 8780/0
Atypical melanocytic naevus of genital type 8720/0
Dysplastic melanocytic naevus 8727/0

Malignant melanoma 8720/3

Germ cell tumours
Yolk sac tumour 9071/3

Lymphoid and myeloid tumours
Lymphomas
Myeloid neoplasms

Secondary tumour

a The morphology codes are from the International Classification of Diseases for Oncology(ICD-O){575A}. Behaviour is coded /0 for benign tumours, /1 for unspecified, borderline or uncertain behaviour, /2 for carcinoma in situ and grade Ⅲ intraepithelial neoplasia and /3 for malignant tumours;b The classification is modified from the previous WHO classific ation of tumours {1906A}, taking into account changes in our understanding of these lesio ns; These new codes were approved by the IARC/WHO Committee for ICD-O in 2013.

〔WHO Classification of Tumours of Female Reproductive Organs. Fourth Edition(2014, IARC Press)より〕

(2)WHO Classification of tumours of the vagina 2014 a, b
Epithelial tumours
Squamous cell tumours and precursors

Squamous intraepithelial lesions
Low-grade squamous intraepithelial lesion 8077/0
High-grade squamous intraepithelial lesion 8077/2
Squamous cell carcinoma, NOS 8070/3
Keratinizing 8071/3
Non-keratinizing 8072/3
Papillary 8052/3
Basaloid 8083/3
Warty 8051/3
Verrucous 8051/3
Benign squamous lesions
Condyloma acuminatum
Squamous papilloma 8052/0
Fibroepithelial polyp
Tubulosquamous polyp 8560/0
Transitional cell metaplasia

Glandular tumours

Adenocarcinomas
Endometrioid carcinoma 8380/3
Clear cell carcinoma 8310/3
Mucinous carcinoma 8480/3
Mesonephric carcinoma 9110/3
Benign glandular lesions
Tubovillous adenoma 8263/0
Villous adenoma 8261/0
Müllerian papilloma
Adenosis
Endometriosis
Endocervicosis
Cysts

Other epithelial tumours

Mixed tumour 8940/0
Adenosquamous carcinoma 8560/3
Adenoid basal carcinoma 8098/3

High-grade neuroendocrine carcinoma

Small cell neuroendocrine carcinoma 8041/3
Large cell neuroendocrine carcinoma 8013/3
Mesenchymal tumours
Leiomyoma 8890/0
Rhabdomyoma 8905/0
Leiomyosarcoma 8890/3
Rhabdomyosarcoma, NOS 8900/3

Enbryonal rhabdomyosarcoma 8910/3

Undifferentiated sarcoma 8805/3
Angiomyofibroblastoma 8826/0
Aggressive angiomyxoma 8841/0

Myofibroblastoma 8825/0

Tumour-like lesions

Postoperative spindle cell nodule

Mixed epithelial and mesenchymal tumours

Adenosarcoma 8933/3

Carcinosarcoma 8980/3

Lymphoid and myeloid tumours
Lymphomas
Myeloid neoplasms

Melanocytic tumours
Naevi

Melanocytic naevus 8720/0
Blue naevus 8780/0
Malignant melanoma 8720/3

Miscellaneous tumours
Germ cell tumours

Mature teratoma 9084/0
Yolk sac tumour 9071/3

Others

Ewing sarcoma 9364/3
Paraganglioma 8693/1

Secondary tumours

a The morphology codes are from the International Classification of Diseases for Oncology(ICD-O){575A}. Behaviour is coded /0 for benign tumours, /1 for unspecified, borderline or uncertain behaviour, /2 for carcinoma in situ and grade Ⅲ intraepithelial neoplasia and /3 for malignant tumours;b The classification is modified from the previous WHO classific ation of tumours {1906A}, taking into account changes in our understanding of these lesio ns;* These new codes were approved by the IARC/WHO Committee for ICD-O in 2013.

〔WHO Classification of Tumours of Female Reproductive Organs. Fourth Edition(2014, IARC Press)より〕

3.WHO 分類2003 年とWHO 分類2014 年における上皮内腫瘍の対応

WHO2014 年組織分類では上皮内腫瘍について明確な分類を行っているが,その名称は以前のものと異なる。特に外陰上皮内腫瘍では,ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus;HPV)関連とそうでないものとの区別がなされている。

(1)外陰
(2)腟

Ⅲ 手術療法

1.外陰腫瘍(CQ01, CQ02, CQ03, CQ04, CQ05, CQ06, CQ15
  1. レーザー蒸散術(laser vaporization)

    病巣から十分な切除マージンを確保し,病巣および周囲皮膚をレーザー照射により蒸散する手術療法である。

  2. 局所切除術(wide local excision)

    腫瘍から十分な切除マージンを確保し,表皮・粘膜,真皮を切除する。

  3. 単純外陰切除術(simple vulvectomy)(図3

    全病巣を切除するために外陰全体を切除する定型的手術である。浸潤癌が疑われる場合を除き,深い皮下組織の切除は必要でない。

  4. 図3 単純外陰切除術の切開ライン
    図3 単純外陰切除術の切開ライン
  5. 根治的外陰部分切除術(radical local excision)(図4

    正常皮膚や腟壁の切除マージンを2 cm 程度確保し,深さは広汎外陰切除術と同様に深部の筋膜までの皮下組織を切除する。浸潤癌に対して外陰の片側のみを摘出する手術(radical hemivulvectomy)はこの術式に含まれる。鼠径リンパ節郭清を行うためには,別に鼠径部の皮膚切開が必要となる。

  6. 図4 根治的外陰部分切除術と鼠径リンパ節郭清の切開ライン
    図4 根治的外陰部分切除術と鼠径リンパ節郭清の切開ライン
  7. 広汎外陰切除術(radical vulvectomy)および鼠径リンパ節郭清(図5a, b

    腫瘍に対して外側,内側の切除マージンを広汎に確保しながら,大陰唇の外側に沿って外陰周囲を輪状切開し,浅会陰筋膜(Colles筋膜)に達するまで皮下組織を切り込み,脂肪組織を筋膜から取り除き腟方向へ切除する。内側は上方の外尿道口の周囲をめぐり切開し,腟入口部に沿って切開する。鼠径リンパ節郭清を行うための皮膚切開法により,以下に分類される。

    1)分割切開法(separate incision)(図5a

    外陰を切除する切開線と独立して両側鼠径部に切開線を入れる(triple incision approach)。鼠径部の触知によりリンパ節転移が疑われる場合は,転移リンパ節直上の皮膚を切除するように切開線を入れる。リンパ節転移が疑われない場合は,皮膚切除を回避する。

    2)一括切開法(en bloc incision)(図5b

    外陰を切除する切開線を両側鼠径部に延長して,両側上前腸骨棘から鼠径靱帯を通り,恥丘に達する弧状の皮膚切開を行う(longhorn状)。皮下組織を,外陰部から鼠径部のリンパ組織を含む脂肪組織に至るまで一括して摘出する。
    リンパ節転移が疑われる場合は,分割切開法同様に直上の皮膚をつけて切除する。

  8. 図5 広汎外陰切除術の切開ライン
    図5 広汎外陰切除術の切開ライン""
  9. 骨盤除臓術(pelvic exenteration)

    進行例で骨盤内の周辺臓器に浸潤が及ぶ場合に腟,子宮,膀胱および直腸・肛門を含めた摘出手術を行う。

  10. 再建術(reconstructive surgery)

    広汎外陰切除術による外陰部の欠損の状況により,縫縮術,植皮術および皮弁手術などを行う。

  11. 鼠径リンパ節郭清(inguinal lymphadenectomy)

    大腿筋膜(fascia lata)は大腿三角部において篩状筋膜(cribriform fascia)と呼ばれ,これより浅いリンパ節を浅鼠径リンパ節,深いリンパ節を深鼠径リンパ節という。大腿静脈内側の最も頭側の鼠径靱帯に近いリンパ節はCloquet 節(あるいはRosenmüller節)と呼ばれている。通常,これらの全てのリンパ節を郭清する。

  12. 骨盤リンパ節郭清(pelvic lymphadenectomy)

    外陰癌手術においては一般に,鼠径リンパ節郭清の切開線を延長して,後腹膜経由で骨盤リンパ節を摘出する。

  13. センチネルリンパ節生検(sentinel lymph node biopsy)

    センチネルリンパ節とは「見張りリンパ節」とも呼ばれ,悪性細胞がリンパ管を通って最初に行き着くリンパ節である。このリンパ節に転移がなければそれ以上のリンパ節郭清を省略する。

  14. マッピング生検(mapping biopsy) 16)

    外陰パジェット病などの境界不明瞭な病巣の境界を推定するために行う。病巣周囲を放射状に8方向,あるいはあらかじめ設定した方向に1〜3cm の部分を画一的に生検する方法である。

本ガイドラインでは,切除に関する用語を以下のように規定する。

  • 切除マージン(図6:a
  • 腫瘍辺縁部から外科的切除切開部までの距離をいう。

  • 外科的切除断端(図6:b
  • 外科的に切除した組織の断端部をいう。

図6 切除マージン(a)と外科的切除断端(b)
図6 切除マージン(a)と外科的切除断端(b)
2.腟腫瘍(CQ11, CQ13
  1. レーザー蒸散術(laser vaporization)

    腟上皮の蒸散を目的とする手術である。

  2. 部分腟壁切除術(partial vaginectomy)

    腫瘍から十分な切除マージンを確保し,腟壁を部分的に切除する。

  3. 全腟壁切除術(total vaginectomy)

    全ての腟壁を切除する。

  4. 広汎または準広汎子宮全摘出術+腟摘出術+骨盤リンパ節郭清(radical or modified radical hysterectomy + vaginectomy + pelvic lymphadenectomy)

    腟壁を子宮とともに切除し,骨盤リンパ節郭清を行う。

  5. 骨盤除臓術(pelvic exenteration)

    腟と膀胱および直腸を合めた合併切除を行う。

Ⅳ 放射線治療(CQ07, CQ10, CQ12, CQ15, CQ16

1.放射線治療の分類
  1. 根治的放射線治療(curative radiation therapy, definitive radiation therapy)

    手術を行わずに治癒を目的として原発巣およびリンパ節領域を臨床標的体積とする。

  2. 同時化学放射線療法(concurrent chemoradiotherapy;CCRT)

    治療時に化学療法を同時併用する。

  3. 術前照射(preoperative irradiation)

    局所進行癌に対し切除率の向上や縮小手術による隣接臓器機能温存を目的として,手術前に施行する。

  4. 術後照射(postoperative irradiation)

    根治的手術療法後,局所領域再発の危険性が高いと判断される場合に,再発予防を目的として施行する。

  5. 緩和照射(palliative radiation therapy)

    疼痛緩和など,症状の緩和を目的として行う。

2.放射線治療の方法
  1. 外部照射(external beam irradiation)

    体外から高エネルギー放射線を照射する治療法。

    1. 1)3次元原体照射(three-dimensional conformal radiation therapy;3 D-CRT)
      Computed tomography(CT)の3 次元画像情報を用いた放射線治療計画に基づく外部照射法。
    2. 2)強度変調放射線治療(intensity modulated radiation therapy;IMRT)
      3 D-CRT の進化形であり,逆方向治療計画に基づき,空間的,時間的に不均一な放射線強度をもつビームを多方向から照射することにより,病巣部に最適な線量分布を得る外部照射法。
  2. 密封小線源治療(brachytherapy)

    放射性同位元素を密封した小さな放射線源を病巣に近接させて照射する治療法。

    1. 1) 腔内照射(intracavitary irradiation)
      子宮や腟にアプリケータを挿入し,腔内から照射する方法。
    2. 2)組織内照射(interstitial irradiation)
      腫瘍やその近傍の組織内にアプリケータを刺入して組織内から照射する方法。
    3. 3)画像誘導密封小線源治療(image-guided brachytherapy;IGBT)
      CT やmagnetic resonance imaging(MRI)の3 次元画像情報を用いた放射線治療計画に基づく密封小線源治療。

Ⅴ 化学療法

外陰癌,腟癌,その他の外陰がん・腟がんにおいて化学療法のエビデンスは少なく,標準治療はないのが現状である。

参考文献

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